安倍政権が景気回復のための柱として使っている金融緩和策によって、円レートが歴史的安値を更新している。その円安によって今日本には多くの海外観光客が訪れている。最新の調査では、日本は2015年にアジアで一番人気の高い観光地になるという。では、その円安で潤う観光業は果たして日本経済を回復させる「救世主」になりうるのだろうか。円安は日本経済全体にとって本当にプラスなのだろうか。
▼40年ぶりの安値=英FT紙▼
英国のフィナンシャルタイムズは、この2年間で1ドル78円から120円まで下落した円の動きについて、貿易加重を加味すると、為替制度が変動相場制に移行した1970年代初め以降の安値圏にあると指摘する。また統計では、今年の中旬以降の円の下落率は、主要31通貨の中で27番目。