【広東省】~西に広がる経済範囲~
広州市は、南広高速鉄道の起(終)点でもあり、貴州と広州を結ぶ貴広高速鉄道の起(終)点でもある。両高速鉄道の開業は、春節の移動問題を緩和したほか、沿線地区の時間と空間の距離を縮め、さらには沿線都市をつなぐ「回廊経済ベルト」の構築に大きな役割を果たす。広州市から西へ向かう南広高速鉄道の最初の停車駅は仏山市である。
同高速鉄道の開通によって仏山市など、珠三角経済圏に位置する製造業の盛んな都市が、広東省西部や広西自治区にまでその経済圏を広げることができるようになる。仏山市のあるアルミニウム加工会社は、このほど広西自治区の田陽県に広さ4000ムー(1ムーは6.67アール)の工場を建設中だ。同会社の責任者は「高速鉄道を使えば仏山と田陽は3時間の距離でしかない。これは当社だけでなく仏山の多くのメーカーの工場移転にも大きく役立つだろう」と語った。