【新疆ウイグル自治区】~春に向かって走る列車~
2014年12月26日、蘭州と新疆をつなぐ蘭新高速鉄道が全線開通した。ウルムチを出発して4時間で高速列車は広大な新疆ウイグル自治区を出る。早朝、ウルムチを出発した列車は蘭州を目指して東に走る。途中雪に覆われた景色もトルファンあたりになると、もう見ることができなくなる。乗客の一人は「わずか1時間で外の景色がまるで季節が変わったかのように変わる。まさに春に向かって走る列車だ」と笑顔で話した。高速鉄道で変わるのは季節だけではない。経済も春に向かって動き出す。
これまで区都のウルムチから200キロ近く離れたトルファンは、その経済をほとんどウルムチに依存していた。毎年約24万トンの新鮮な野菜をウルムチに出荷するなど、トルファンはウルムチの重要な副食品の供給基地であった。しかしこれからは、高速鉄道の開通を契機として、トルファンとウルムチの間に新たなビジネスの関係が生まれる可能性も出始めている。
「トルファンとウルムチの関係はこれまで以上に密接となる。ウルムチの一部の産業をトルファンに誘致することも可能だ。トルファンは今まで以上にウルムチ経済の発展を支えることになるであろう」と語るのは、トルファンの張文全・地区委員会書記。ウルムチとトルファンの経済の一体化は、ウルムチの物価コントロールや旅行産業の発展に対して重要な役割を果たし、トルファンもその中からチャンスを見出し、新しい成長力を培っていくという。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年2月12日