「貿易の利便性、投資の利便性、市場参入者の利便性を考えた場合、為替市場の発展が確実に求められている。外貨商品を豊富にし、為替市場の対外開放を推し進める。そこには取引時間の延長も含まれる」と易綱氏は述べ、市場改革こそが市場の資源配置に決定的作用を及ぼすものであり、この理念があってこそ、取引時間延長の問題や、国内外で一致した人民元レートなどの問題を解決できるとした。同時に、政府の力をうまく使うことも大切だとの見方も示した。そうすることで中国市場は各種投資主体、国内外の投資主体に適応でき、市場の効率性や競争力を高めることができるとした。
「政府は人民元レートを10%下げることで輸出を促進させようとしているという話があるが、これは全くのデタラメであり、根拠のないものだ」と易綱氏は指摘し、「為替レートで輸出を促進させる必要はないと我々は考えている。今回為替相場システムを調整したのは、基本的により有効な市場化システムを構築するためであり、資本の通貨交換など改革開放をスケジュール通り進めるためである。弾力性のある為替レートによって経済のリスクヘッジ能力を高めること。これは自動的な調整器、安定器である。つまりシステム構築をしたのだ。このような面を考慮し、考えられる影響を踏まえながら判断した。生じるであろう影響は完全に制御可能であり、一定範囲内にとどまるものだ」。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年8月15日