▽注目点4:グローバル経済の急所を直撃
低成長、低インフレ、高失業率、貿易低迷、債務増加、金融市場と大口商品市場の変動……こうした問題はアジア各国にとっての「呪詛」であるだけでなく、グローバル経済の「急所」でもある。
15年のグローバル経済の目立った特徴は経済復興のアンバランスさだ。アジア市場と新興市場の経済は引き続き構造改革が行われ、欧州経済は復興の歩みが遅く、米国経済は数少ない明るい話題だったがグローバル経済の復興を牽引するほどではなかった。
各国政府は経済復興を推進する政策を相次いでうち出してきた。中国の「一帯一路」、欧州の「ユンケル・プラン」、日本の「アベノミクス」、韓国の「経済改革3カ年計画」と「4大改革」などだ。
またグローバル金融市場が変動を続け、各国の中央銀行はこれからも「大変な試験」を受け続けるとみられる。緩和された金融政策、デフレ、通貨切り下げなどについての討論は、世界の投資家の視線と投資の方向性を引っ張っていくことになる。