青蔵鉄道
ツァイダム循環経済試験区内のデリンハ工業パークでは現在、中国の「塩の都」の建設に向けた取り組みが進められている。同パークのいくつかの大型炭酸ナトリウムメーカーの年間生産能力は400万トン近くに達し、これらの炭酸ナトリウムは青蔵鉄道(青海・チベット)を通ってすべて外地へと売られている。
面積約25万平方キロメートルのツァイダム地区の多くは、塩湖や砂漠などの未開発利用地であり、青海省のほとんどの塩湖や石炭、石油・ガス、非鉄金属などの鉱物資源が集中しており、「宝の集まった盆地」として知られている。
こうして豊かな鉱物資源に恵まれたツァイダム盆地だが、過去長期にわたってその経済発展は遅れてきた。「主な原因は、交通輸送条件が劣っていることにある。資源がいかに豊かでも、運ぶことができなければ、すべてはゼロに等しい」と、ツァイダム循環経済試験区管理委員会産業発展部の鄒雄・副科長は語る。青蔵鉄道の全線開通運営から10年が経ち、輸送というネックの問題は打破され、ツァイダム盆地の資源の潜在力は少しずつ放出されつつある。