国土資源部の姜大明部長は5月18日10時、南シナ海の「神狐」海域の海洋掘削プラットフォーム“藍鯨1号”で、中国初となるメタンハイドレート採掘の成功を発表した。メタンハイドレートは燃焼率が高い上、クリーンなエネルギーである。採掘現場指揮本部の主席サイエンティストで、中国地質調査局の著名研究者である盧海龍氏によると、圧縮レベルが高いため、1立方メートルあたりのメタンハイドレートで0.8立方メートルの水と164立方メートルの天然ガスが取り出せるという。1立方メートルあたりのメタンハイドレートが産み出すエネルギーは一般の天然ガスの1.43倍で、石炭や石油より高効率だ。逆に、燃焼による汚染は石炭や石油より少ないことから、よりクリーンなエネルギーだといえる。
メタンハイドレートは埋蔵量が豊富で、世界中の海域に広く分布する。メタンガス含有量は天然ガスの60倍であり、これは世界ですでに発見されている従来の化石燃料総量の2倍にあたる。
採掘現場指揮本部の総指揮官で広州海洋地質調査局の葉健良局長によると、メタンハイドレートは世界では“未来の石油”と言われ、戦略的な天然ガス代替エネルギーとみなされている。将来の世界のエネルギー発展に欠かせないものである。