マッコーリー研究所のデータによると、中国の2016年の自動車販売数は世界の3分の1を占めている。これほどの市場規模であるからには海外自動車メーカーに選択肢はない。中国の要求に適応させる戦略を考えるしかない。
GMのメアリー・バーラCEOは先月、2020年までに少なくとも10種類のEVを売り出すという具体的計画を示した。他の市場においてGMは、これほど具体的な目標を提示していない。同社は現在、中国で3種類のEVを販売している。その中には数か月前に売り出した中国版Voltもある。
海外自動車メーカーは毎年、中国で数百万台のガソリン車を生産しているが、EVの生産に対しては消極的であり、最近やっとやる気を見せている程度に過ぎない。輸入EVには25%の関税がかかりハードルが高いのだ。上海高風コンサルティングの自動車担当コンサルタントである羅威董事総経理は、海外自動車メーカーはつねに大規模な市場でなければ動きは鈍かったと話す。同氏はかつてクライスラーの幹部だった。
市場規模については光明が見られる。EV-Volumesのデータによると、中国の今年のプラグイン式乗用車の販売数は40%増だった。バーンスタイン研究所は、2025年にEV販売数は中国の自動車販売数の22%を占めると予測している。だが今年はわずか1~2%に過ぎない。