フォルクスワーゲンはこれまで、一貫してディーゼルエンジンに力を入れてきたが、ディーゼルの排気スキャンダルが発生し、やっと新たな戦略を考えるようになった。そして立場を急転回してEVを全面的に開発すると宣言した。フォルクスワーゲンの利益の半分は中国市場から来ている。同社のマルチン・ヴインターコルンCEOは先月、フランクフルトモーターショーで、中国が同社の世界市場変化の対応を手助けしているという主旨の言葉を述べている。このとき同氏は、中国とカリフォルニア州がEVの発展をリードしていると発言している。
同氏はまた、同社が2025年までに中国市場のEV販売数を150万台とする目標を設定している。2030年までに830億ドルを投資し、世界で300種類のEVを発売する予定だ。
トヨタの中国事業をリードしている大西弘致氏は4月の上海モーターショーにおける記者会見において、EVへの注目やニーズを推し進めているのは中国政府の支持だと述べている。トヨタは同モーターショーにおいて、中国の要求に合ったEVの生産を開始すると述べている。
羅威氏は、「世界の自動車メーカーは、もしいま中国でEVを生産しなければ、その他のEVに傾斜する市場でも劣勢になるのではないかと心配している」と述べる。同氏は、中国が世界自動車業界の大規模なEV化を推進しているのだと指摘する。