中国企業は以前から海外事業に着手しているが、粉ミルクの新政策の実施は中国の乳製品企業による海外工場買収を加速化させた。湖南澳優乳業を例に挙げると、同社は世界に十数カ所の工場を持つが、中国には2カ所だけで、オランダに5カ所、オーストラリアに2カ所、ニュージーランドに1カ所持ち、乳幼児用粉ミルク、児童用粉ミルク、成人用粉ミルク、液体ミルク、栄養食品を製造する。
乳幼児用粉ミルクの登録新政策の実施により、海外の粉ミルク工場の価値が上がっている。乳業専門家の王丁棉氏は、「オーストラリア、ニュージーランド、欧州諸国のどの粉ミルク工場も人気となっている。オーストラリアのミルク工場の価値は2倍以上になったが、中国人が購入している。粉ミルク工場を買わなければ、中国で商品を登録できない。以前は1000万だった工場が今では5000万に値上がりしている」と話した。
乳幼児用ミルクの売上高、今後5年で400億元増加
二人っ子政策の全面的実施に伴い、中国の乳幼児用ミルク市場は新たな急成長のチャンスを迎え、2020年の売上高は1000億元の大台を突破する見通し。うち、3線・4線都市の市場シェアは7割を超え、さらに速い成長になる。
今後5年の粉ミルクの年間消費量は90万トン超、粉ミルク需要は約10%上昇するとみられる。乳幼児用粉ミルクの売上高と需要をもとに推算すると、乳幼児用ミルクの平均価格を1キロあたり100元、今後5年で平均価格と母乳育児率が変化しないとした場合、乳幼児用粉ミルクの市場規模は約400億元増加する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年12月5日