対外投資の「エンジン」を形成
開放拡大により世界の投資家を長江デルタに招くほか、中国は同地域の企業による海外投資の質向上の推進を計画している。
文書は、対外投資を安定的に拡大し、優位性を持つ生産能力や、油ガス及び鉱産物の開発などの国際協力を強化するとした。ビジネスサービス、先進製造、卸売・小売、金融サービス、域外M&Aなどの対外投資を拡大する。プロジェクト建設の協力水準を高め、技術・装備品・サービス・基準の海外進出を加速する。
中国の対外投資は近年「非理性的な衝動」に別れを告げ、安定の軌道に乗った。統計データによると、中国の今年1−10月の対外直接投資額は、前年同期比5.9%増の累計6217億8000万元にのぼった。うち6割がリース・ビジネスサービス業、製造業、卸売・小売業に流れた。
数が多く活気ある民間企業により、長江デルタは中国の対外投資の主力になっている。公式データによると、2017年には浙江省と江蘇省の対外投資企業数だけでも、同年の中国の対外直接投資家の20%以上を占めた。
張氏は「長江デルタは中国の対外投資のリーダーで、この地域の中国企業が多くの対外投資を行っている。ボルボを買収した浙江吉利控股集団、カンボジアで工場を建設した江蘇紅豆集団などがそうだ。一部の企業は対外投資の中で製品を輸出し、さらには中国の基準の海外輸出に成功した。この状況下、長江デルタの対外投資の拡大を引き続き推進することは、中国全体の対外投資の質向上に対して重要な意義を持つ」と指摘した。
黄氏も「長江デルタでは現在、単一業界の企業が海外進出の能力をつけたのではなく、全産業チェーンが形成されている。綱要は今回、対外投資の分野及び水準について長江デルタにより厳しい条件を突きつけたが、これは実情に根ざしており、国際一流水準に合わせる方針を示した。長江デルタをエンジンとし、中国の対外投資の質は今後さらに向上する」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年12月2日