ザクロ、さくらんぼ、ヘチマ、竹、変わった形の石、1匹のキリギリスが収穫シーズンに食べ物を探す。このすべてが「工筆」と「写意」を兼ね備える水墨画に現れ、さらに民族の特色あふれる抑揚ある楽器の音が加わり、中国風の詩歌や絵画の情緒に包まれる。
2022年中国国際服務貿易交易会(服貿会)の首鋼展示エリアで、この中国の伝統文化と現代テクノロジーが融合した短編動画を見ようと、多くの人が足を止めた。
「秋実」は世界初の8K中国水墨画アニメ作品で、発表されると世界から注目を集めた。中国のアニメ作品としては30数年ぶりにベルリン国際映画祭のノミネート作品になった。
「秋実」を制作した北京盛世順景文化伝媒の創業者は80年代生まれの張春景氏だ。中国水墨画アニメの工程が複雑で、制作期間が長く、利益が少なく長期的に低迷していることを知ると、中国水墨画アニメを作ってみようと考えた。
中国の伝統的な水墨画と革新的な理念が遭遇し誕生した「秋実」は、秋の実りを迎えた。米国や韓国などの国際映画祭で賞を獲得した。
張氏は、「世界から尊重されるためには、自国の文化の根源から手掛け、民族の風格が鮮明なより多くの作品を創り、アニメ業界人の時代の命題を解く必要がある」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年9月6日