中国でも大都市でひそかに広まりつつある「低炭素生活」。外国から始まったこの「低炭素生活」は、二酸化炭素の排出を下げる低エネルギー消費のライフスタイルだ。
公益サイト「中国低炭素ネット」の周さんはこう話す。「私の知る限り、低炭素という考えはまだ一般的には普及していません。しかし政府や企業はすでに注目し始めており、民間での認知度はますますアップしています」
ネットでは「低炭素生活」に興味を持つグループも現れた。「豆弁ネット」では「低炭素生活」に関連したグループが作られ、「カーボン・ニュートラル」の考え方を広めたり、二酸化炭素削減のためにはどのように何をするかなど、様々な方法が検討されている。またあるグループのホームページのトップには「今日、二酸化炭素を削減しましたか」と旗幟鮮明だ。
個人が出した二酸化炭素量を計算できる「電卓」
こうしたグループの登場とともに、個人が出した二酸化炭素量を計算できる「電卓」もネットで人気を集めている。この「電卓」はかなり正確に計算することができ、「日常の消費―二酸化炭素の排出―カーボン・ニュートラル」というプロセスをはっきりと簡潔に表す。
例えば航空機の飛行距離や自動車のガソリン消費量、消費電力量などを入力すれば、すぐに二酸化炭素の排出量が計算され、木を何本植えればカーボン・ニュートラルになるかとアドバイスしてくれるという具合だ。
「海外では低炭素の考え方は広まっており、製品を買う際の参考として、二酸化炭素の排出量を明記している国もあります。中国で『低炭素生活』はある種のライフスタイルで、今後はこれが必ず盛んになると信じています」と周さん。
全国の大中都市では、こうした「低酸素生活」族たちが徐々に形成されつつある。広州市に住む和風さんも、質素で「低酸素生活」を追及するうちの一人で、「現代工業は無数の製品を作り出しますが、これは大量のエネルギーを消費するという前提。私は一番シンプルでナチュラルな生活を送りたい」と話す。
和風さんのお得意は廃棄油で石鹸を作ることだ。彼女の家で使われている石鹸、洗濯洗剤などは全て手作りで、まるで化学者のように季節ごとに配合を変えて石鹸を作っている。
和風さん手作りの石鹸
和風さん手作りの石鹸
和風さん手作りのリップスティック
和風さんの仲間たちもシンプルな生活パターンを実践中で、牧畜業は多くのエネルギーを消費するために、食べ物は野菜をメインにしている。それにジュースや炭酸飲料はほとんど飲まない。和風さんは「私たちは出来るだけ新鮮な果物を食べています。ジュースを生産するためには、工場での処理や輸送、販売など、不必要なエネルギーが消費され、入っている容器も自然を破壊するでしょう」と説明する。
服もできるだけ買わない。毛皮や化繊は決して購入せず、コットンを選ぶ。家電製品も1週間に2回以上使わないものは絶対に購入しないという。
「チャイナネット」 2009年11月18日