マカオは非常に狭い街であるが、広く名の知れた歴史市街地区がある。2005年に世界遺産に登録されてからというもの、歴史市街地区はカジノとともにマカオの新たなシンボルとなり、専門家たちも熱心に研究するようになった。
この小さな街には「中国初」がたくさんある。例えば、中国初の教会、中国に現存する最も古い修道院、中国初の洋式劇場、極東地域初の灯台、中国に現存する最も古い砲台群、中国初の洋式大学(聖ポール学院)、中国初の洋式病院(白馬行医院)、中国初の西洋金属製版とラテン文字印刷の印刷所(聖ポール学院付属印刷所)、中国初の外国語新聞(『A Abelha da China』)など。旅行ガイドブックにも研究者の論文にも異口同音にこう書かれている。「マカオ歴史市街地区は多様な文化の共存・調和・融合の象徴であり、400年余りにわたる中国文化と西洋文化の交流の歴史の精髄である」
確かにその通りで、市街地を散策すると至るところに砕石を敷き詰めた道路があり、西洋文化が中国のこの地に根を下ろして芽を出したことによって生まれた不思議な効果を強烈に感じる。
砕石を敷き詰めた道路