僕は鉄道で日本国内を旅行するということはいままであまり経験しなかったのですが、日本の鉄道という大きなひとくくりの文化の中で、大好きなものがあります、それは「駅弁」です(また、食べ物の話で恐縮です)。
ところで、中国では鉄道で旅をしたときに、それぞれの駅ごとの名物となるお食事、いわゆる日本の「駅弁」のようなものをみたことがありませんが、中国にもそういったものはあるでしょうか。僕の中では、中国での電車の中では、カップラーメンや、レトルトパックの醤油煮玉子、ひまわりの種などを召し上がられている方が多いようなイメージです。おそらく、中国国内でも、どこかの場所の、どこかの駅には日本のお弁当形式のものが名物としてあるかもしれません(ご存じの方いらっしゃったらコメントおよせください)が、日本の「駅弁」というのは、そうした単なる「お弁当」というよりも、独特の文化だとおもいます。
まずは、日本の「駅弁」について簡単にご紹介します。
「駅弁」というのは、簡単にいえば、駅の近くの名物食堂、名物レストラン、名物弁当屋などが、各駅の名物としてお弁当を作り、主にその駅だけに限定して販売するものですね。最近では、スーパーやコンビニなどで、駅弁フェアとして、日本全国の鉄道駅の名物駅弁をあつめて販売するイベント企画などを日常的におこなっていますから、あまり「レア」な感じはなくなってきましたが、それでも「駅弁」という言葉の響きには、なんとなく、「ローカル」ななかでの「限定もの」の香りを感じることができます。現代ではこれだけ流通の発達した日本なのですが、いつでも買いたい時に買えない「レア」感がたまらないんですね(実際には、買う方法はあると思いますが、そういう邪道をしないので、ノスタルジーを楽しんでいるともいえるかもしれません)。
インターネット百科事典Wikiによれば・・・
駅弁(えきべん)とは主として鉄道駅で販売されている弁当のことをいう。特に、販売される駅や鉄道路線、地域に限定の弁当を指す。「駅弁」の語は、「駅弁当」または「駅売り弁当」の略である。また、年配者の中には「汽車弁当」を略した「汽車弁」と呼ぶ人もいる。・・・
とのことで、上述の僕の説明の通りだと思います。詳しくは、wikipedeiaの駅弁の頁を参照してくださいね。
さて、中国に日本で成功したビジネスモデルを移転することは、いくつかの財やサービスの成功によって商業的に証明された事実だと思いますが、果たして「駅弁」という文化、そして「駅弁」という市場セグメント、産業は中国に導入することができるでしょうか。これはとても面白いテーマだと思います。