謹んで新年のお慶びを申し上げます。
どうぞ本年もよろしくお願い致します。
新年第一回目のブログエントリーです!筝曲『春の海』をBGMに新年のご挨拶を皆様に申し上げます。今日はソフトな話題で、お正月にちなんだ、僕の中国での体験記です。
日本のお正月の風物詩といえば、おせち料理・お雑煮、お年玉、お年始回り、初詣、などの体験が挙げられると思います。日本では一般的な風物詩でありますが、日本人が海外で年末年始をすごすとき、海外の地ではこれらを簡単に体験することはできません。しかし、海外で暮していると母国が一層恋しくなるものでもあります。僕自身も年末の12月下旬あたりから心の奥からふつふつと湧き上がるお正月モードのために、海外に滞在している場合でも、こうした風物詩を少しでも取り込もうと自分でおせち料理やお雑煮など「食べ物系」の準備を周到に(笑)します。
中国のみなさんも日本で年末年始を過ごしたことがある方は、市場で大々的に写真付きで宣伝されているのでご存知の方も多いと思いますが、一般的におせち料理の中身は、紅白なます、栗きんとん、昆布巻きなどで、本格的に日本以外の国でつくろうと思えば現地調達することも可能な食材が多いです。また、保存技術が発達した現代においては、ほとんどがレトルトパックのような長期保存のきく食品となっており、日本から離れてもおせち料理を準備することはさほど難しいことではなくなっています(その他、上海・北京などの大都市では、おせち料理そのものが注文できる日本系サービスもあります。)。
しかし、以前中国でそうしたお正月食べ物準備の際に僕がぶつかった壁があります。それは、おせち料理に欠かせない「お屠蘇」であります(薬草酒の一種です)。
実際には、最近では日本ですらあまりこの「お屠蘇」をおせち料理の一つとして欠かさずに飲むという習慣がなくなってきているように思われますが、我が「中川家」では伝統的に「マストアイテム」としてお屠蘇を飲むことになっていました。僕にはこうした個人的な愛着が特別にあるということも言えますが、お屠蘇も含めたおせち料理を正確に体験することは日本の伝統の「型」としての「美」だと思いますし、やはりお正月の元日に家族でありながらも神妙な気持ちを持って、お屠蘇を交わし、普段は気恥ずかしく仕事や家事の内容などは細かく言わない家族同士が一年の抱負などを改めて語り合うというのは、日本人にとって良い風習・伝統なのではないかなと思います。
さて、ここからは僕の体験記に成ります。