文=コラムニスト・中川幸司
秋の到来を感じる陽気になって参りました。今年の東日本は残暑がながびき、9月に入りましても半袖の必要があるほど暑い日が続きましたので、ようやくか・・・と感じています。
気候の暑さの一方で、9月中は日中関係は近年にないほど冷え込みました。日本の尖閣諸島国有化に端を発しまして、中国内での反日暴動など、民から官まで各所で両国の燃え上がった感情が嵐のようでありました。
9月末になり、日本の政局は民主党代表選が終わり野田代表続投決定、最大野党である自民党は次の衆院解散総選挙後には政権与党になる公算が大きいわけですが、自民党総裁選も終了し安倍総裁が誕生いたしました。国民(マスコミ的?)の人気を集めていました勢いある新興勢力の大阪維新の会(代表:橋下大阪市長)をルーツとする日本維新の会が9月28日に正式に発足し政党要件を満たす国政政党としてスタート、橋下氏が党首となりました。
中国側でも11月8日の共産党大会において、次期「国家領導」が発表される予定でありまして、事前の予定に異変がなければ習近平国家副主席体制が確立されることになります。
日中関係においては、11月の頃にはそれぞれのプレーヤーが出揃いますので、なんらかの変化(悪化or改善)がみられると思います。そもそも両国が外交上の議論ができないほどに、ナショナリズムが大衆的に盛り上がってしまっては、明らかに双方の不利益ですので、まずは政治のトップが交渉の席に座れるように「9月の嵐」が早くおさまって欲しいですね。