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CRIキャスター:井村コーチが残した 「メッセージ」
発信時間: 2009-01-16 | チャイナネット

中国国際放送局キャスター 王小燕

「中国が強くなれば、日本も負けずに強くなればよい」と語る井村さん

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「持っている力をすべて出し切った。良い泳ぎでした。満足しました」

シンクロナイズド・スイミングの中国代表チームは、五輪の「チーム」種目で初めて銅メダルを手に入れた。さらに地元開催の五輪でメダルを獲得する夢をかなえた。その夢を支えてくれたキーパーソンは井村雅代ヘッドコーチである。「おめでとう」の電話をかけたら、冒頭の言葉が、ほっとした声で返ってきた。

去年6月、中国国際放送局(CRI)とNHKの協力番組「中日インターネット対話」に出演していただいたことがきっかけで、五輪開催前まで何度かお会いすることができた。

「両国の人に、何かすごいメッセージを残したい。五輪が終わってから、日本と中国は良い交流をしたな、と言わせたい」。井村さんはそう語っていた。そのメッセージとは何か。

 

普通の市民と通い合う心

井村さんの中国での1年8カ月は「五輪漬けの毎日」だった。念願の故宮や北海公園の観光は、五輪終了後にやっと実現した。

その日、北京は台風一過後の澄み渡る青空だった。北海公園の入り口の広場で白髪の男性が自作のスポンジ筆に水を含ませ、地面に文字を書いていた。井村さんも筆を貸してもらい、「シンクロナイズド・スイミング」の中国語を書いてみることにした。しかし、正しくは「花様遊泳」だった漢字が、私の説明不足で「華様遊泳」になった。間違いが指摘され、井村さんは急いで書き直した。今度は男性が筆に水をつけ、それぞれの書の傍に「4.5」「5」と点数をつけ、「秀麗な字です」と親指を立てた。

「テレビで見ていましたよ。きれいな演技で、楽しませてもらいました。どうもありがとう!」

笑いながら、二人は手を握り合った。テレビで中継された時に映った井村さんの笑顔と、そこに込められたメッセージは、普通の市民の心にもしっかりと伝わっていたようだ。

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