公務員マイレージ取得に対する政府の自粛要請の意味

タグ: クリーン 政治 中国 日本 公務員マイレージ取得 自粛要請 「タクシー接待」,前新華社東京支局局長 冮冶

発信時間: 2010-05-18 14:53:00 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 政府が公開した調査によると、内閣府、財務省、農林水産省など17府省庁・機関の1,402人が、これらの「タクシー接待」の金品を受け取ったことがあるとの結果が出た。うち3人が現金を、55人が図書券などの金券を受け取っており、1,344人がビールやつまみ、スポーツドリンクなどの物品を受け取っていた。結果、「国家公務員法」に基づく懲戒処分を受けたのは、停職1人、減給11人、戒告21人、の計33人で、この他、118人に訓告・厳重注意などの処分がなされた。

メディアから「居酒屋タクシー」と称されたこの事件。国の財政を司る財務省で、なんと600人が関わっている。高まる社会からの非難に対し、事件の賠償金として額賀福志郎・財務相(当時)は給与1カ月分から20%を、財務省の幹部職員数名は給与の一部を、自主的に国庫に返納し、失墜した信用の回復のための態度を示している。

福田康夫前首相が中国大使館の建国記念パーティに出席した際の様子 冮冶(撮影)

日本の公務員がこれほど大規模に処分を受けたのはまれなことである。福田康夫・首相(当時)は、「人に指摘されるまで、行政自らが正すべきことができていない」と、この事件が公になってからの政府の相も変わらない自浄能力の欠如ぶりに不快感を示している。日本国内のメディアは「これまで、政府は財政の立て直しを最重要課題とし、経費節減の努力を謳っている。にもかかわらず、この事件により、官僚たちの本質が依然として変わっておらず、血税を私物化していることが明るみになった。国民の信用を失墜するのに十分である」と、さらに酷評している。メディアの中には、「形を変えた税金の使い込みである」とも評しており、官僚のモラルの低さを批判している。

日本は規律性があり、成熟した社会システムがあると認識されているが、それでもこのような問題が起こるということが驚かされる。我々はこの事件から3つのことを学ばなければならない。一つ目に「公金は納税者のもの」という意識を強化することである。そうすれば不当な公金の使い方に対する多くの人のマヒした感覚も是正され、「納税者に顔向けできない」行為も少しは低減し、公費の浪費に対し厳しい目を向けるようになるだろう。第二に、世論は公費を無駄遣いさせないための監督監修の手段である。「自律」「自浄」の強化を願う世論の監督監修により、健康的な社会全体のシステムが保証されるというものである。第三に、どんな些細な礼品であっても、特権意識を生み、腐敗の原因の温床となる。クリーンな政治には、小さなことから正していかなければならない。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年5月18日

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