写真は株価ボード前で目薬を差す日本の若者
日本の長年にわたる経済停滞が2000万人の貧困人口を生み出した
かつて平等で豊かな国を標榜していた日本は、長年にわたる経済停滞と貧富の格差の拡大を経て、ようやく現実に向かい合おうとしている。日本は多くの貧困人口を抱え、その数は依然増え続けている。日本の厚生労働省が昨年10月に発表したデータによると、2007年時点で2000万人が貧困状態に置かれ、その割合はおよそ6人に1人に及ぶ。こうした日本の貧困者は、見た目が派手やかで家や車も所有しているが、社会から排除された特殊な集団となっている。
軽蔑されるのを恐れ、苦しい境遇を認めたがらず
研究者によると、1990年代初めの不動産と株式市場のバブル崩壊以降、約20年間、日本人の収入が横ばいまたは減少し続けたため、貧困率は倍に膨れ上がった。
一部の専門家やソーシャルワーカーは、日本において貧困が発見されにくいのは、貧困者が中産階級のイメージを守ろうとするからだと指摘する。軽蔑されるのを恐れ、自分の苦しい境遇を認めたがらない日本人は少なくないという。
福祉政策が専門の岩田正美日本女子大学教授は「繁栄した社会において、貧困は必ずしも衣服がぼろぼろで粗末な家に住んでいることを意味しない」とした上で、「彼らは家、携帯電話、車を持っているが、他の人々から切り離されている」と説明する。