イギリスBBCがこのような問題提起をしている。「日本政府が閣議決定した2011年度の国家予算を見る限り、日本はギリシャの二の舞を演じることになるのでは?」この疑問は2つの角度から分析する事ができる。ひとつは、日本の財力は一体どの程度なのか。もうひとつは、日本は将来破産してしまうのか。そして、この両方に共通するポイントは、「日本人は実際のところ、お金を持っているのかどうか」である。
日本の年度予算の計算方法は毎年4月から翌年3月末までである。2011年度の財政予算は92兆4000億円で、2010年に比べ1000億円増加しており、最高記録を更新している。
日本はなぜここまで高額な予算を編成したのか。予算を細かく見ていくと、驚くべき事実に気付く。なんと、予算の半分は国債の返済のために使われるのだ。国債の償還と利払いに充てるお金は22兆円、年金の国庫負担分が21兆円、合わせて43兆円が国家予算から出される。政府の負担は相当重い。
2011年の予算で最終的に残るのは42兆円だが、支出は92兆円に上る。51兆円の不足分はどこから持ってくるのだろうか。政府は国債を発行することで、国内や海外の投資機関を頼ってなんとか耐え凌ぐつもりだ。2011年、日本は44兆3000億の国債を発行する予定である。あとの7兆円ほどの不足は、緊急用に貯蓄していた資金と海外での投資が倍になって戻ってくることが頼みの綱だ。
政府は国家予算の半分を借金で賄い、収入を増やす新たな道を見つけられずに居る。つまり、借金は雪達磨式にどんどん大きくなり、収入はどんどん先細りしていく。