日本の中国語新聞「日本新華僑報」の掲載文章によると、日本に住む中国人の中には、経済的な理由などから、長年中国に帰国していない人が多いという。今日の中国には、もはや昔の面影はなく、日本との賃金格差も縮まっている。事業を興すにも、日ごとに発展する中国は、在日中国人にとって十分な条件が揃っている。在日中国人は、従来の古臭い考え方から脱皮し、「何度も帰国して現状をよく観察」し、祖国に対する考え方を改め、十分に利害を見定めた後、生活の根をどこに下ろすかを決定すべきだ。
掲載文章は、中国はGDPで日本を上回り、世界で2番目の経済大国となったが、これは中国にとって発展のゴールではなく、さらなる発展のための通過点に過ぎないと指摘している。中国経済の発展は、世界全体にとっても一つのチャンスであるばかりか、多くの在日中国人にとっても、またとない絶好の機会だ。 しかし、彼らの中には、10年前や20年前の中国イメージから離れられず、日本でその日暮らしの生活を続け、帰ろうかどうしようかとぐずぐず悩んでいる。
来日後約8年経ったある中国人男性も、あれこれ悩み続けている。彼は、日本の小さな会社で商品配送業務を担当しているが、会社にビザ更新のための身元保証人になってもらえないという。ビザ更新期限は今年の6月だが、中国に帰国し、新しい世界に踏み出す勇気が無い。彼は、ビザを更新する方法を探しながら、働き続けている。
在日中国人は、中国に対する認識を改める必要がある。長年にわたる発展を経て、中国は天地がひっくり返るほどの変化を遂げた。就職口も日本よりずっと多いが、在日中国人は、「海外帰国者」としての一定の能力がもちろん求められる。国内の人材と比べ、在日中国人は、日本に関する知識や日本語の会話力・ヒアリング力などで当然優位に立てる。従って、帰国後職を探すことも、選択肢の一つとなり得る。日本では「アルバイト」しかないが、中国に帰国してちゃんとした職につき、実力を伸ばすことができる。また、日本では政治・経済状況の低迷によって、就職状況がかなり厳しくなり、今年の新卒生は超「就職氷河期」の真ん中に放り出された。 在日中国人にとっては、中国に帰国し、自分の能力や特技を発揮し、人からも一目置かれるような職に就く方が、日本に残ってアルバイト生活を続けるより、はるかに幸せになれるだろう。
「人民網日本語版」2011年2月12日