米ステルス機開発 日本の助けを借りていた?

米ステルス機開発 日本の助けを借りていた?。

タグ: 馮昭奎 米ステルス機開発 日本 フェライト電波吸収体

発信時間: 2011-02-14 15:59:03 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

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1980年代、当時の米ブラウン国防長官は日本を訪れ、日本が開発した電波を吸収するフェライト電波吸収体の性能を視察した。この技術は主に、家庭用電子レンジのマイクロ波が人体に及ぼす害を防ぐために研究開発された。この民間用に生み出された技術は、米軍の興味を引いた。そして、アメリカは日本に、このフェライト電波吸収体を含む一連の民間技術を提供するよう要請した。それには大規模集積回路、光通信技術、ガリウムヒ素半導体、電化結合素子、カーボンファイバー、ファインセラミック、ELディスプレイ、ロボットなどの技術も含まれる。

アメリカが軍事技術の「超大国」である事は名高い。1980年の統計データーによると、アメリカ政府の軍事関連費用は日本の約150倍に相当する。ここまでの軍事大国が、日本が戦後から開発し始めた民間技術にこだわり、自国の「軍事技術」の向上に利用しようと目論むのは、実に興味深いことである。アメリカは日本にいったい何を求めているのか。

フェライト電波吸収体を例に見ると、アメリカがこの技術に関心を抱いたのは、軍事的に重要な利用価値があるからである。フェライト素材は敵方のレーダーを吸収して、他のエネルギーに変えることができるため、レーダー電波の反射を防ぐ。この「電波吸収」機能のある素材を武器の表面に塗れば、軍用飛行機、ミサイル、船舶の「レーダー反射断面積」を何十倍も縮小することが可能だ。つまりは、レーダーに対する「ステルス」性を有することができ、敵方のレーダーから探知されにくく、防御区域を突破するのに有利である。

1981年2月、当時、アメリカのレーガン大統領は、「核戦力増強計画」で、ステルス性の爆撃機の研究開発を促進すると発表した。そのステルス機における重要な技術プロジェクトこそ、電磁波を吸収する能力に長けた材料の研究であり、フェライトの電磁波を吸収する特殊な機能が注目された。日本の有名な電気会社とカセットテープの生産で名の知れた東京電気化学(TDK)株式会社がこの技術においては抜きん出ていた。その後、日本のフェライトのサンプルがアメリカに輸出されるようになり、小さな電子レンジの塗料だったものが、「異例の大抜擢」で巨大な爆撃機に使用されるようになった。

アメリカ軍が日本の民間技術の助けを借りてステルス機を開発しているという事実は、電子、材料、精密機器などの先端技術においては、軍事と民間がはっきりと一線を画くするわけではないことを示している。両者にはそれぞれの特徴があり、共通するところも多い。お互いに境界を引くこともできるが、お互いに利用できる部分もあるということだ。(馮昭奎)

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年2月14日

 

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