択捉島にある日本人の墓地
興味深いのは、北方に住む日本人の住民たちも現状維持を求めているということだ。
佐藤さんは根室市で音響設備の専門店を経営しているが、記者に対し「日本国民としては『北方領土』を取り返すことに大賛成だが、商売人としては、もし北方四島が本当に日本のものになったら、生活する術を失ってしまうので困る。私の店の顧客は90%が四島から来ているロシア人なのだから」と話した。
花原さんの家族は代々国後島の住民だったが、彼自身は今近くの日本側に住んでいる。もし、北方四島が日本に帰属すれば、彼は父が住んでいた国後島に帰らなくてはいけなくなるかもしれない。彼は「この地には仕事があり、稼ぎも悪くない。国後に帰らなくてはいけないとなると、全てが無駄になってしまい、また一から出直さなくてはいけない。自分の生まれた地で人生の幕を下ろしたいと思っている一部の年配者を除いて、帰りたいと思っている人は少ないのではないだろうか」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年3月1日