『FRUiTS』に登場した原宿のファッションリーダーたち
「1980年代のロンドンといえば、街の若者たちはみんな貧しいがおしゃれと言うイメージだった。金はないが、古着屋に行って服を探す。そのコーディネートも実に面白いものだった。」青木氏はこう振り返る。それに比べ、当時の日本人のファッションは単一で保守的、そしてストリートファッションを専門に扱う刊行物もなかった。
「ロンドンのファッションスタイルを日本に伝えれば、変化をもたらすことができる。僕自身も、こういう『ストリートアート』を永久に残していきたいと考えていた。」そして1985年、青木氏は『STREET』を設立、1冊の薄い雑誌の中身は、全て彼自身が撮影したロンドンストリートスタイルの人たちだった。これが日本でも人気を集め、1期で数万冊の売り上げとなった。
ここ数年、彼は海外メディアの取材を受ける度に、原宿ファッションのパワーは衰えを見せていると嘆く。しかし、日本経済がファッション業界にも影を落とし、彼の作業場付近の店も閉店が続く中にあって、彼はこう言う。「原宿の町には10年前ほどの勢いはなくなったが、若者全体のファッションセンスはレベルアップしている。」
また、「僕は、できるだけ傍観者であり、記録者であり続けるようにしている。」とも語った。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年4月20日