突如やって来た大災難は人びとを驚愕させ、同時に意外にも、日本人が念入りに構築した産業チェーンがすでに全世界を網羅し、現地の経済と深く結びついていることを気がつかせた。一旦、突然に関係が無くなれば、極めて大きな痛みを感じるのみならず、もともと日本に深く依存していたことに嘆息することだろう。
今日に至るまで、われわれの日本に対する理解は依然として表面的なものに留まっており、常に欠如した創造力、緩慢な経済発展、活気のない硬直化、こうしたグレーの言葉を日本にかぶせても、日本人自身は決して反駁しない。日本の若い評論家の加藤嘉一氏は、これは日本人のコンプレックスという心理的特徴に由来するとし、「われわれはそれほど危険でなくとも、われわれは絶えず明日を憂いている」と言う。
日本人の隠された実力はコンプレックスという心理によるのだとすれば、過去、われわれが日本ビジネスの研究を軽視したのは、傲慢無知な気持ちによって左右された結果だと言える。
日本は失墜したか