南海ホンダの現場労働者の賃金が611元引き上げられることになった。労働組合が求めた880元より低いが、双方ともこの結果に納得している。
昨年5月に南海ホンダで起きた事件は、一時大きな注目を集めた。労働者と経営者の間で賃上げをめぐる争いがあり、何度も話し合いが行われたが、両者の意見はなかなかまとまらずにいた。25日に行われた「広東省創先争優党工共建・南海ホンダ賃金集団協商現場会」によると、南海ホンダは現場労働者の月給を611元引き上げ、これまでの1921元より32%増やすことで合意したことがわかった。
50元からスタート 1年かけて話し合いまとまる
「611元」は、南海ホンダの数百人の従業員が1年に及ぶ話し合いで勝ち取った額だ。1921元という賃金への不満から、昨年5月17日、南海ホンダの数百人の従業員は経営者側との交渉を開始し、労働者と経営者の間で対立が一時激化した。
従業員は6月5日に職場に戻ったが、賃金調整については未解決のままだった。その間、南海ホンダの経営者側は50元賃上げすることを提案し、その額は80元、200元、300元と増えていったが、話し合いはまとまらなかった。
最終的に、南海ホンダは今年3月に611元の賃上げを提案し、双方は初めて合意、25日の協商会で最終決定した。取り決めによると、現場労働者の賃金を611元引き上げ、これまでの1921元より32%増やした。また、技術手当を増やし、勤続3年以上の従業員の基本給を調整するなどした。
月間離職率が4.9%から1.2%に低下
南海ホンダの新しい賃金案が出されてから、同社の月間離職率は1.2%に低下し、案が出される前の4.9%から大幅に改善された。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年6月27日