セミナーの現場
中国環境保護部と日本国際協力機構(JICA)の主催、環境保護部環境規画院の運営による「中日環境政策セミナー:環境第12次5カ年計画の展望」が7日、北京で開幕した。会期中、中日両国の環境当局、環境研究機関、大学・研究所の専門家らが2日間にわたって「十二・五(第12次5カ年計画、2011~2015年)」期間中の中国の環境に関する発展方向と重点分野、中日協力とその方向性について検討する。
◇さらに幅広い分野で中日強力
今年3月、第11期全国人民代表大会第4回会議で採択された第12次5カ年計画要綱は、「資源節約型、環境友好型社会づくりを加速し、生態文明の水準を向上する」という目標を明記、環境保護に力を入れ、持続可能な発展の能力を増強すると強調している。
中国政府は現在、環境保護部を中心に「環境第12次5カ年計画」の策定を進めている。今後5年間は、重金属汚染対策、都市廃棄物の処理、汚水汚泥対策などが環境計画の重点分野となる見通し。日本はこれらの分野における先進的な技術や経験を有しており、中国との幅広い協力が期待されている。
挨拶する環境保護部規画財務司の尼瑪多吉副司長
環境保護部規画財務司の尼瑪多吉副司長はあいさつの中で、「今後5年間、従来の汚染対策のほかにも、土壌汚染対策や重金属汚染対策、汚泥処理、POPs(残留性有機汚染物質)やVOC (揮発性有機化合物)など新たな総合汚染対策の分野でも日本と協力していきたい。協力の仕方も技術支援、資金援助、研修・交流など様々な形態を取り入れ、より臨機応変で多様なものにし、政府主導、企業主導、機関主導、民間参与といった多元的な協力メカニズムを形成していきたい」と語った。
◇引き続き環境協力を進めていくJICA