自浄かトリガーか 米国債格付けの引き下げ

自浄かトリガーか 米国債格付けの引き下げ。 今朝起床しましたら、民間格付会社のS&Pが米国債の格付けを「AAプラス」に一段階下げたというニュースが入ってきました。
簡単に概略をかきます。
経済的にもナンバーワン、軍事的にもナンバーワンであり、少し前までは「世界の警察」とも呼ばれたアメリカが、国家として発行する債券(≒お金の借用証書)を総じて米国債と呼ぶわけですね…

タグ: 自浄 トリガー 米国債 格付け 引き下げ

発信時間: 2011-08-08 11:13:51 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

もちろん、この「疑義」なげかけが、他の競合である民間格付会社と一線を画すための、立場を優位にするためのマーケティング的手法のひとつであるとも考えられますが、それでもやはり総合的に判断して、S&Pの行為はひとつの「危険な決断」であったと思います。

今後、本日から数日は、この一件の「妥当性」について、市場参加者や各国政府・中央銀行・格付会社の間で、「主張合戦」がはじまると思いますが、それはそれで各利害関係者の思惑も含みながら議論消化されていくとおもいます。(米国債保有世界一位の中国約1兆6000ドル・二位の日本約9100億ドルですから、米国債の価値変動の影響は計り知れませんので、日中両国も自国利益の思惑を含んで動くでしょう。)

その中で、僕からみれば、多少のきな臭い話は目をつぶるとすれば、今回のS&Pの決断は、グローバル化した蜘蛛の巣スタイル資本主義の自浄作用の一端であったように受け止められました。(自浄作用を行き過ぎて、資本主義爆発崩壊の引き金ほどには、なっていないと強く思っていますが・・・。)

折しも今日は、8月6日広島原爆記念日、日本のひとつ前の時代に終止符をうつ決定打ともなった日です。今回の「引き下げ」が、資本主義の終止符をうつ最初の余波にならないように、日本の資本主義の先輩であるアメリカが「自浄作用」を上手く吸収し、新しいシステムづくりにとりかかってくれることを、心から期待します!

(中川幸司 アジア経営戦略研究所上席コンサルティング研究員)

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年8月8日

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