中日両国の有識者による第5回中日友好21世紀委員会の第3回会議が25日閉幕した。中国作家協会会長で現代女流作家の鉄凝氏は閉幕前日の24日、チャイナネットのインタビューに応じ、文学が中日の友好感情促進に重要な役割を発揮すると述べた。
日本で続々と紹介される中国の現代文学
改革開放以降、中国の文学作品がたびたび日本で紹介されている。王安憶、池莉、遅子建など女流作家もよく知られており、すでに日本の学者の研究対象にもなっている。莫言の作品となると、中国で出版されるとすぐに日本語訳版が出版されるほどになっている。最近第8回茅盾文学賞を獲得したばかりの『蛙』はすでに日本語版が出版された。また、韓寒、郭敬明など、一部の「80後(1980年代生まれの若者世代)」の作家の作品も日本でよく知られている。当然、中国人が日本の作品を読む量と比べれば、日本人が中国の作品を読む量は少ない。したがって、いかに多くの中国の作家を日本の読者に紹介するかは、翻訳の質が非常に重要になる。また、両国の若い作家がお互いを理解することも重要だろう。
鉄凝氏は、「日本では最近、中国と協力し、中国の優秀な中年・青年作家の小説集を出版する計画が進行している。翻訳は中国文学研究家の飯塚容先生が主に担当する。これらの作品が日本の読者から注目されればと期待している。」と述べた。
文学の力が両国の友好感情を促進する
「『一つの民族を理解したいなら、その国の文学を読みなさい。』私はこの言葉をずっと信じてきた。」鉄凝氏は、文学は心に通じており、人と人の心をつなぐ美しく奥深いメディアだと感じているという。良い文学作品は地域や偏見を越えて読者の内心に訴えかけることができる。「文学の交流が両国の友好感情促進に重要な役割を発揮するに違いない。」鉄凝氏はこのように述べた。
中日両国の文学交流を積極的に後押しする中国作家協会
鉄凝氏によると、中国作家協会はこれまでにも中日両国の文学交流を積極的に行ってきたという。中国日本友好協会、日中文化交流協会、日本ペンクラブなどともよい協力関係を築いており、両国の作家が毎年交流を行っている。特に日中文化交流協会とすでに60年近いの付き合いがある。日本にも中国の文学作品を紹介する雑誌があり、両国の評論家が共同で雑誌を創刊したりしている。これらの活動は両国の文学交流を大いに後押ししている。
鉄凝氏は、来年中国で「中日韓第3回文学フォーラム」が開かれることを明らかにした。中国作家協会は同フォーラムの発起人の一つである。前2大会は韓国のソウルと日本の北九州市で行われた。
来年は日中国交正常化40周年、中国作家協会も中日両国の友好関係促進に力を尽くす。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年10月31日