奥井禮喜氏:グローバルと絆

奥井禮喜氏:グローバルと絆。 大事件・事故が発生した場合、被災者は当然ながら大混乱に陥るが、予想以上に早く冷静さを回復し、状況に対処する。1995年兵庫地震でも、先年3.11でも被災者の冷静沈着さが内外に高く評価された…

タグ: 奥井禮喜 大事件 事故 被災者 冷静

発信時間: 2012-01-02 11:23:32 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

誰も口にせぬ者はないが、誰も見た者はない。誰も聞いたことはあるが、誰も遭った者がない。大和魂はそれ天狗の類か。——

「吾輩は猫である」の一節。夏目漱石さん(1867〜1916)は冷静であった。日清・日露戦争勝利で浮ついている時代であった。苦沙弥先生の言葉にして。浮かれるな、調子に乗るな、冷静たれ、地に足をつけよ、という警鐘である。

もちろん今は浮かれているのではなく、しょげているほうだろう。しょげていてはだめだから元気を出して建設的に思索し行動せねばならない。しかし、大和魂ならぬ「グローバル(魂)」と吠えて、一気呵成にあらゆる問題が解決できるものではない。

本当にグローバルを言うのであれば、経済成長主義一本槍で走れば地球資源をそれだけ早く消費してしまうという起点から思索するのが筋である。世界は依然バブルである。根本から考えないのはそれぞれがご都合主義のみで動いているからだ。絆という言葉を軽くしたくないのである。

 

奥井禮喜氏のプロフィール

有限会社ライフビジョン代表取締役

経営労働評論家

日本労働ペンクラブ会員

OnLineJournalライフビジョン発行人

週刊RO通信発行人

ライフビジョン学会顧問  ユニオンアカデミー事務局

1976年 三菱電機労組中執時代に日本初の人生設計セミナー開催。

1982年 独立し、人と組織の元気を開発するライフビジョン理論で、個人の老後問題から余暇、自由時間、政治、社会を論ずる。

1985年 月刊ライフビジョン(現在のOnLineJournalライフビジョン)創刊。

1993年 『連帯する自我』をキーワードにライフビジョン学会を組織。

2002年 大衆運動の理論的拠点としてのユニオンアカデミー旗上げ。

講演、執筆、コンサルテーション、インターネットを使った「メール通信教育」などでオピニオンを展開し、現在に至る。

高齢・障害者雇用支援機構の「エルダー」にコラム連載中。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012月1月2日

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