被災地復興への道 廃墟と化した街再生望む

被災地復興への道 廃墟と化した街再生望む。 3月11日の東日本大震災から1年が過ぎ、新華社記者は再び岩手県、宮城県などの東北被災地を訪れた。被害が最も深刻な地域の一つである岩手県陸前高田市は、駅・病院・ホテル・学校などのいくつかの建物の骨組みを海辺に残し、残りの建築物は皆がれきとなった…

タグ: 東日本大震災

発信時間: 2012-03-10 09:54:38 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

静寂の大船渡

岩手県大船渡市は港町で、山と海に囲まれており、美しく細長い海岸沿いはかつて、最も栄えていた場所だった。津波のあと、ここ一体は荒れ果て、ひっそりと静まり返っていた。何件もあった大きなホテルは皆流され、記者が泊まったプラザホテルだけが営業再開していた。巨大なショッピングモールは骨組みだけとなり、美しく穏やかな海浜公園は人気もなくがらんとしていて、著しく変形した展望台だけが残されていた。賑やかな人の往来があった水産物卸売市場は跡形もなく荒廃し、廃車が何百台も積み重なり山となっていた。港にも当時の活気はなく、十数隻の漁船が静かに泊まっているだけだ。

港の漁具倉庫で、片付けをしていた漁師が「大船渡の産業は漁業に支えられていた。津波で多くの漁船や漁具が流され、漁業関係者の仕事と生活は深刻なダメージを受けた」と話してくれた。港に泊まっている漁船を指差して漁師は、「来月、海に漁に出るので、漁具を準備しなければいけない」と言った。現在はどうやって生計を立てているのか聞くと、彼は一言「苦しい」とだけ言った。その重苦しい口調から、生活が困難なだけが彼の「苦しい」ではなく、精神的な傷あとの痛みを抱えていることも「苦しい」のだと感じた。

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