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米国がアジア太平洋に戦略配備の重心を移している状況下で、同盟国である日本は2月に中国海洋活動の動向についての『中国安全保障レポート2011』を発表した。一部の中日の専門家は、このレポートが提出されたことにより、「中国海洋権益脅威論」の広がりが明らかになったと指摘する。日本が作り上げた「中国海洋権益脅威論」の背景にはどんな意図が隠されているのだろうか。これについて、軍事専門家の尹卓海少将と清華大学国際問題研究院副院長で日本問題に詳しい劉江永氏に聞いた。
Q:このレポートからは中国に対する明らかな警戒が覗えます。中国が軍事力を強化してエネルギー資源を確保し、米軍に対抗していると日本は感じており、レポートでも「日本の安全が脅かされる」と称しています。これに対してどのように思われますか?
尹卓氏:レポートでは中国の近年の海上防衛力の発展に対し、綿密な追跡調査と研究分析が行なわれている。膨大な分析結果から「中国への警戒」という結論を導き出している。これは極めて重大なレポートであり、単なる意思表示に止まらない。このレポートから、日本の軍事政策、安全保障政策が中国の海上防衛力の発展に困惑している事が分かる。一方で、日本は中国の海上力の発展は自然な流れであると認め、中国の国力増強に伴い、国外での利益が拡大しており、中国海軍は海上での「生命線」の安全性を確保するために遠海域へと範囲を広げる必要がある。これは中国の経済発展に必要不可欠な保障なのである。日本もまた、この事実を認めている。
しかし他方では、日本は、中国海軍の発展は米中主導の西太平洋海域の現状を壊し、米国と日本の海洋利益への挑戦であると考えている。そのため、彼らは東中国海や南太平洋などでの中国と周辺国家の紛糾を持ち出し、中国が米日及び南太平洋の各国にとって脅威になると大言壮語し、その結果「中国海洋権益脅威論」が生まれたのだ。