原発事故の発生後、日本国内では原発に反対する声が高まった。これを受け、国内にある原子炉54基のうち稼動中のものは1基だけとなった。近くその他の原子炉が稼動する可能性も低い。これにより、日本が数十年貯め込んできたプルトニウムはそれほど役に立たなくなり、その保有量を減らす有効策も見つかっていない。
オバマ米大統領は26日、リンゴほどの体積のプルトニウムでも数十万人を死に至らせ、世界的な危機を起こすことは可能だと語った。
オバマ大統領はソウルで行った演説で、「分離プルトニウムのような放射性元素を貯め続けたり、これらの物質がテロリストの手に入ったりしてはいけない」と述べた。
米同時多発テロ事件調査委員会がまとめた報告によると、アルカイダやオウム真理教などのテロ組織は、かつて核原料の入手を試みていた。
核分裂性物質に関する国際パネル(IPFM)によると、世界には約500トンのプルトニウムのほか、約1440トンの高濃度プルトニウムがある。