◆国の経済的地位も「下流化」の可能性が
多くの日本人をより心配させているのが、日本のグローバルな経済的地位に対する予測は余り楽観的ではなく、さまざまな予測はそれぞれ異なっていても、同一の結論が得られる、つまり、国の経済的地位も「下流化」の可能性がある、ということだ。
経済関連の報道に従事する日本人記者、田村秀男氏はある計算をした。普通の日本人の収入はすでに14連続して減少している――07年の一般家庭の平均収入は97年比で13.4%低下し、金額から見ると6万6700円減少。このままいけば、「1億中産階級」と呼ばれた日本で、中産階級の生活様式を維持し続けることができるかどうか、これが問題である。
努力しても収入は減っているのではないか。これが「ニート族」が努力せず、みずから「下流」に甘んじる主因だ。
本質的に言えば、「下流」は日本の過去に対する一種の否定なのである。自ら「下流」に甘んじるという思想傾向は、むしろ日本を社会の側面から安定させてきた。そこには悪質な集団事件はなく、米国人が気勢を上げて「ウォール街を占拠した」時でさえ、日本はいささかの影響も受けることはなかった。ただ大学の校内に入り、熱心に髪を染め上げ、手に漫画を持つ大学生を目にした時に、思わず心配する気持ちが頭をもたげた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年4月7日