三菱系大学出身
政治家一族出身の安倍晋三氏は、日本では「政治家のサラブレッド」と呼ばれている。母方の祖父は前首相の岸信介、父親の安倍晋太郎は外務大臣経験者だ。「金のスプーンをくわえて生まれてきた」ような特別な環境が安倍氏にさまざまなチャンスを与えてきた。幼稚園から大学まで、安倍氏は三菱財団と密接な関係にある成蹊学園で学んでいる。
安倍晋三と彼の兄はなぜ成蹊を選んだのだろうか。安倍氏の言葉によれば、それは祖父である岸信介前首相の強力な勧めがあったからだという。岸信介が成蹊を勧めたのは、岸信介が成蹊学園に昔、吉田松陰が開いた松下村塾の精神を見ていたからだという。
第二次大戦前は成蹊大学と三菱財閥との繋がりが非常に強かった。学校運営費用のほとんどは三菱からの寄付で賄われていた。また、1917年開設の成蹊実業専門学校は三菱合資会社(三菱財閥)の要請により、実業界(特に三菱)での中堅的人材の育成を目的としていた。戦後、財閥が解体され、繋がりは若干弱まったったものの、今でも理事長以下、理事にも多くの三菱グループの役員が名を連ねている。この大学の経営に与えている三菱グループの影響は非常に大きい。
(中国社会科学院日本経済学会理事、著書に「三井帝国在行動」)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年12月28日