写真は航空自衛隊のF-15J戦闘機(資料写真)
低迷する日本経済、周辺国との関係も最悪な時期に自民党が衆院選で圧勝し、政権を奪回した。そして安倍晋三氏が日本の首相に再登板、組閣も完了した。新政府は難局からの脱却を求める国民の切なる要求にいかに対応するのか。
◇柔軟姿勢に
選挙期間中に一部の評論で指摘されたように、右翼のタカ派として有名な安倍氏の対応が明らかに柔らかくなった。組閣前には柔軟姿勢の信号を周辺国に矢継ぎ早に発信した。
22日、安倍氏は中国釣魚島(日本名・尖閣諸島)への公務員常駐を当面先送りする方針を固めた。靖国神社への参拝に関しても、日本の読売新聞(電子版)は、来年の春季例大祭での参拝は見送る意向も示したと報じた。
日本と関係が悪化している韓国・ロシアも、安倍氏の「軟化」を感じている。海外メディアによると、安倍氏は日韓議員連盟幹事長の自民党の額賀福志郎元財務相を特使として韓国に派遣し、来年2月22日「竹島(韓国名・独島)の日」の政府式典を見送る方針を固めた。ロシアに関しては、来年2月にプーチン氏と個人的に親しい森善朗元首相をロシアに派遣する予定だ。安倍氏は北方領土問題の解決に意欲を示しており、自らの訪ロ時期も探る考えだ。
◇当面譲歩
「タカ」がなぜ柔軟に?
まずは安倍氏が選挙期間中になぜ「タカ」の一面を強調したかを理解する必要がある。日本は長年景気低迷が続き、社会問題が表面化。国民は政治に不信を抱き、将来に不安を感じ、現状に不満を抱いている。こうした社会の現実が右翼思想に成長の土壌とパフォーマンスの舞台を与えている。政治家は票集めのためなら何でもやる。そのため大げさで扇動的な言葉が選挙期間中には飛び交う。