当然ながら交渉の相手国によってしかるべき敬意を払われる。しかし、誤解してならないのは、その敬意は外交官の《国》と、その主権者たる《国民》に対して払われているのであって、外交官個人に対してではない。
もちろん、政治家も同様である。残念ながら、戦後68年、日中国交回復40年(昨年)を経ても、なかなか日中関係が盤石にならない。わが国には、相手国がいつまでも過去を持ちだすという不満をもつ人が少なくないが、過去が容易に水に流れると思うのは日本人的感性に過ぎない。
しかも、たびたび発生する日中関係のトラブルは、国際的人徳を備えているはずの政治家によって惹起されている。「凡人の頭では、生まれ故郷の国境の外までは思考が拡がらない」(カリエール 1645~171)のではアカン。
隣人を尊重しなければならない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年1月29日