日本の準空母「いずも」は旧大日本帝国軍の主力艦名を引き継いでおり、進水式には軍歌である「軍艦行進曲」を流し、艦首には「旭日旗」をなびかせた。こうした動きは、中国がどう見ようと、どう言おうとも、日本は必ずや旧大日本帝国を復活させ、「栄光」の歴史を肯定し、受け継いでいくのであると公言しているようなものである。
これは故意の挑発であり、ここまでくれば、中国の批判と反発が却って日本に原動力を与えているのではないかと考えざるを得ない。
近年日本は右傾化しており、過去の歴史を反省せず、戦後の国際秩序に挑戦している。これに対して中国側は厳しい批判を続けてきたが、ここ数年日本の政府、民間は却って右傾化を加速させ、帝国主義の栄光を公に記念するようになってきている。日本の目標は徹底的に戦後の秩序を乱すことだと言わんばかりだ。
これは自国の目標達成のため、外国の脅威を逆に利用するという古い政治「ゲーム」である。歴史を顧みてもこの種の戦略は多くの国が利用してきた。敵の脅威に脅かされたとき、被害者はその脅威を逆手に取り自国民を団結させ、奮い立たせ、侵略者を追い出し、新しい社会を構築する。脅威がない場合でも、まるで脅威があるかのようにそれを誇張し、自国民を奮い立たせ、社会成長を促す。
中日関係史を振り返ってみると、強敵日本もかつては中国にその脅威を上手く逆手に取られた経験がある。8年間の抗日戦争の末、中国は日本を打ち負かしただけでなく、国の近代化建設を実現し、強国へと大きく歩みを進めた。