安倍晋三首相は25日にニューヨークで演説した際に、改憲による集団的自衛権の解禁の目的について、日本を「世界の平和と安定に向けより積極的に貢献する国家にするため」と語った。安倍首相は、日本を「積極的な平和主義国にする決意を持っている」と述べた。安倍首相は名指しこそしなかったが、中韓両国の日本の「右傾化」に対する批判について、「もし私を右翼の軍国主義者と呼びたいのならどうぞ」と語った。
「積極的な平和主義国」を構築するとしたが、安倍首相の演説の中心的目標は、現在の日本国憲法の中から集団的自衛権を解放し、他者に受け入れさせることだ。安倍首相は現在、改憲を阻む圧力が大きく、改憲から軍事化の道に向かうことが難しいことを自覚している。安倍首相は戦後の平和憲法から「薪」を抜くやり方により、平和憲法の条文と中身に存在しない内容を無理に「有る」と解釈しようとしている。これは「無から有を生む」巨匠じみたやり方だ。
日本が「積極的な平和主義国」であるか否かという問題に集団的自衛権を結びつける。つまり集団的自衛権があれば、他国と共に日本以外の外国で作戦を展開でき、日本は「積極的な平和主義」になり、その旗手になれるというのだ。これが実現できなければ、「消極的な平和主義」というわけである。これは自分の後ろめたい目的に、大義名分を設ける言い分だ。
安倍首相を右翼と呼んでも少しもおかしな事はなく、彼に対する最も適切な描写と言える。安倍首相は外祖父、右翼政治家の岸信介氏を崇拝し、旧日本帝国時代の威勢を偲んでいる。安倍首相は筋金入りの等級主義者、民族優越論者であり、日本民族の力と声望を樹立することに専念し、日本民族を東アジアの他国、その他の民族より優れさせようとしている。