習近平国家主席は28日、ドイツの首都ベルリンで演説した際に、日本が当時仕掛けた中国侵略戦争は、中国人に骨身に染みる記憶を残したと発言した。中国メディア・参考消息が3月31日、シンガポール華字紙『聯合早報』(電子版)の3月30日の記事を引用して伝えた。
ドイツを訪問中の習主席は、独コルベール財団の招待を受け演説した際に、中国の外交政策と平和発展の道について説明した。習主席は演説の中で、日本の戦争暴行について二回触れ、中国が忘れることはないと表明した。
しかし習主席は同時に、中国の古い言葉「己の欲せざる所は人に施す勿れ」により、中国が平和発展の道を歩み続け、世界各国とともに世界の平和を守り、13億人以上の人口の生活水準・品質を改善する発展目標の実現を強調した。
二回の世界大戦について、習主席は「過去を忘れず後の師とするべき」と表明した。習主席は世界各国に対して、平和発展の道を歩むよう呼びかけた。
習主席は中国の周辺外交政策に関する質問に答えた際に、「中国の主権・領土の保全という重大な原則的問題に関わる場合、中国は揉め事を起こさないが、揉め事を恐れず、中国の正当で合法的な権益を毅然とした態度で守る」と強調した。
香港中国通信社は昨日、北京の専門家の分析を引用し、「習主席の訪欧において、今回の演説は、中国の外交政策を対外的に説明する最も重要な機会であった。習主席の発言は客観的に見て、日本に圧力をもたらした。中国の歴史を繰り返さないという決意を示すと同時に、欧州各国に対して戦後の平和の成果を守るよう呼びかけたが、これには日本の右傾化政策に対する批判の意味が込められている」と伝えた。
専門家はまた、「コルベール財団の主な責任者は、ドイツ連邦のワイツゼッカー元大統領だ。ワイツゼッカー氏の父は第二次世界大戦に加わったとして、戦後に裁きを受けている。ワイツゼッカー氏は大統領就任中に、戦争に反対する明確な態度を示していた。同氏が責任を負う財団が習主席を招待し、戦争について触れられたことは、中独双方の黙契と言える」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年3月31日