安倍首相は頑迷にも、外交を自らが地球儀に残す足跡としており、就任後間もなく「地球を俯瞰する外交」を自負し、これを実施してきた。しかし外交の真の中身に対する敬意を、安倍首相は少しも持ち合わせていない。「黒幕」が安倍首相に対して、「遠方と交わり近隣を攻める」という外交の秘訣を教えていることは明らかだが、この間違いが真理になることはない。
眼病を患っているのでなければ、安倍首相が「多忙」になっている理由を見て取れるはずだ。安倍首相は武器のセールスにより景気回復を促し、「積極的な平和主義」を宣伝している。この二つを並べてみると、どちらも互いに関連性を少しも持たないことは明らかだが、安倍首相は国内外で物笑いにされ批判を浴びようと、この二つを無理に結びつけようとしている。
すでに発表されている情報によると、安倍首相は今回の訪欧で、英・仏・独と一連の武器開発の合意に達している。これは安全協力の名を借りて、日本の軍拡に対する国際社会の懸念を解消するためにすぎない。
中国が欧州各国で展開している「対日宣伝戦」への対抗は、安倍首相のもう一つの重要な意図と目的であり、日本の地域および世界の平和に対する「積極的な貢献」を強調した。安倍首相は、日本の「積極的な平和主義」はドイツの方向性と一致していると表明し、また英国と「自由と民主の価値観」を共有すると希望を述べた。安倍首相はこれから訪問する国々でも、甘言を吐くことだろう。
安倍首相は訪独前、ドイツ紙『フランクフルター・ アルゲマイネ・ツァイトゥング(FAZ)』の取材に応じた際に、ドイツのように隣国に謝罪することを拒否し、日本と隣国は賠償について合意に達しているという真っ赤な嘘を公然と口にした。安倍首相はまたNATO本部の演説で、集団的自衛権の解禁について弁解する可能性がある。