安倍政権、武力行使の「パンドラの箱」を開く

japanese.china.org.cn  |  2014-05-15

安倍政権、武力行使の「パンドラの箱」を開く。日章旗を掲げ対外戦争で殺戮を繰り広げる光景は、第二次世界大戦の悪夢のような記憶ではなくなるかもしれない。戦後「自衛隊」と称し続けてきた日本の「専守防衛」能力は、早ければ今年の秋より、名実相伴う軍隊になる可能性がある…

タグ:安倍 集団的自衛権 解禁

発信時間:2014-05-15 17:00:56 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

日章旗を掲げ対外戦争で殺戮を繰り広げる光景は、第二次世界大戦の悪夢のような記憶ではなくなるかもしれない。戦後「自衛隊」と称し続けてきた日本の「専守防衛」能力は、早ければ今年の秋より、名実相伴う軍隊になる可能性がある。

これは右翼の安倍晋三首相が集団的自衛権の解禁に取り組み、武力行使の「パンドラの箱」を開け、「欲望・恐怖・苦しみ・殺戮」の魔物を解き放とうとしているからだ。

共同通信社の報道によると、安倍首相は今週中に「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」から、集団的自衛権の解禁に関する報告書を受け取り、来週にも連立与党を組む公明党と協議を始める可能性がある。

また東京新聞によると、日本政府は6月22日の会期終了前に、憲法解釈見直しを閣議決定する構えだ。

集団的自衛権の解禁を巡り、安倍内閣は腹の中であれこれ策を練り、慎重に歩を進めている。内閣は「自衛権発動の3要件」を見直し、月末までに憲法解釈および関連法の見直しに関する「政府方針」を発表する予定だ。

安倍内閣のこれらの取り組みが順調に完了すれば、自国の安全に重大な影響が生じると政府が判断した場合に、日本は武力を使用できるようになる。これは戦後の長期に渡る、緊急かつ不当な侵害を受けた場合のみ、最小限の範囲内で武力を使用できるという規定と大きく異なっている。

日本の戦後数十年間の平和外交を維持した「平和憲法」は、右翼の内閣が交戦権を獲得し、軍国主義を回復させる上で、紛れもなく一つの障害物となっている。憲法解釈の見直し、集団的自衛権の解禁により、安倍政権は右傾化の道で重大かつ危険な一歩を踏み出す。

憲法は一国の根本を成す法で、政治権力の行使を規範化し、制限することができる。しかし安倍首相は右傾化の夢を実現するため、首相としての身分、過半数の議席を利用して、憲法の解釈を勝手に変えようとしている。これは平和憲法の平和的な意義、国民生活を守る平和の基盤を損ねており、地域および世界の繁栄・発展の平和の保障を脅かしている。

 


 

憲法の解釈を見直し、集団的自衛権を強行解禁しようとする安倍内閣の行為は、日本の立憲主義の否定であり、日本国民の人権と意志を踏みにじっている。連立与党を組む公明党の山口那津男代表でさえ、安倍首相のやり方を、「国民の意志を無視した一方的な行為であり、憲法の精神にもとる」と強く批判した。

安倍首相は集団的自衛権の行使について、「国民の生命と財産の安全を守るため」と称しているが、集団的自衛権により日本はさらに広い範囲で武力を使用するための自由度が高まる。これは日本が今後、日本を直接攻撃しても、日本を直接脅かしてもいない国との戦争に加われるようになることを意味する。これは紛れもなく、日本国民を安倍内閣の右翼の戦車に縛り付け、その政治・軍事的野心の犠牲にしている。

理性的な日本人は、安倍首相の「国民保護説」を認めていない。日本メディアの報道によると、日本の約60の地方議会が国会に対して、安倍政権が憲法の解釈の見直しを進めていることについて、反対と慎重な姿勢を示した。NHKの統計によると、集団的自衛権の行使に賛成している日本人は2割のみとなっている。

日本政府は、集団的自衛権の行使に6つの条件をつけるなど、多少の妥協の姿勢を示すつもりであったが、現在、安倍内閣内部からも集団的自衛権の解禁後の武力行使の限界はあいまいだという声が上がっている。

集団的自衛権の解禁後、日本の同盟国がはるか遠くで襲撃された場合、自衛隊はその国の軍隊とともに海外で武力行使する必要はあるのか。日本の生存に関わる石油の輸送通路が他国の戦争により影響を受けた場合、日本の内閣は「日本の安全を脅かす重大な事態」と判断し、海外に出兵させるのか。集団的自衛権の解禁後、日本政府はこうした場合における武力行使をめぐって、かなり大きな決定権を手にしている。

安倍内閣の行動指針に則って、自衛隊の行動をいかに制限するか、政策判断の際にもとになる基準は何かなどは、政府が自由に決定できる事項である。交戦や戦争を仕掛けるなどの面で、憲法は空っぽとなり、国会も放ったらかしにされる可能性があり、すべてが首相の一存や内閣の決定にかかるおそれがある。

安倍政権の主導により集団的自衛権が解禁されれば、「専守防衛」の枠組みを根本から動かし、戦後の日本の防衛政策を最も大きく危険で、性質的に転換することになる。制約やはっきりした限界基準が欠如している集団的自衛権の行使条件は、安倍氏の右翼内閣に国の戦争マシンを操る鍵を渡すようなものである。

憲法の解釈の見直しや集団的自衛権の解禁は、安倍政権がドイツのナチスの手口にならって憲法改正を図るための地ならしであり、どこに向かうかという日本の運命だけでなく、他国の福祉や得失にも深くかかわっている。これは、日本の全国民が関心を持つ問題であり、世界中のすべての平和を愛し、戦争の教訓を銘記している国や人々は一同に厳重に警戒しなければならない出来事である。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年5月15日

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