平和の旗印を掲げる安倍氏、平和憲法の魂を抜き取る

japanese.china.org.cn  |  2014-05-19

平和の旗印を掲げる安倍氏、平和憲法の魂を抜き取る。15日夕方に開かれた記者会見で、安倍晋三首相は女性と子供の扇情的なイラストを使い、日本が集団的自衛権を「行使しなければならない」理由を説明し、「国民の生命と生活の安全の保護」を叫んだ…

タグ:平和 憲法 安倍

発信時間:2014-05-19 16:57:43 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

15日夕方に開かれた記者会見で、安倍晋三首相は女性と子供の扇情的なイラストを使い、日本が集団的自衛権を「行使しなければならない」理由を説明し、「国民の生命と生活の安全の保護」を叫んだ。安倍首相はこれにより国民の胸を打ち、集団的自衛権の解禁を推進しようとしている。安倍首相は「平和」の旗印を高く掲げているが、実際には平和憲法を徐々に改正し、軍拡の道を歩もうとしている。

安倍首相の私的諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会(安保法制懇)」は15日午後、政府に憲法解釈見直し、集団的自衛権の解禁を提案する報告書を提出した。同報告書は、集団的自衛権の行使を禁じてきた戦後の政府解釈を覆し、「政府は集団的自衛権を行使しなければならない」と明記した。同報告書は、他国を守るため武力を使用する集団的自衛権の行使は、憲法9条の規定範囲内にあるとし、憲法解釈見直しを求めた。

この一連の変動は、日本の戦後の専守防衛の国家安保理念に、重大な変化が生じることを意味する。上述した報告書は詭弁により、数十年間引き継がれてきた解釈を覆そうとしており、これにより改憲を避けながら集団的自衛権を解禁し、「正常な」軍隊を保有しようとしている。

同報告書は、集団的自衛権行使の6つの主要な条件を列挙した。(1)密接な関係にある国が攻撃される。(2)放置すれば日本の安全に大きな影響を与える。(3)攻撃された国からの明示的な支援要請がある。(4)国会の承認は事前が原則だが、緊急の場合は事後も認める。(5)首相が総合的に判断する。(6)第三国の領海などを自衛隊が通過する場合は許可を得る。


この6条件は、安倍首相が集団的自衛権の解禁に自ら設定した「障害」、「束縛」のように見えるが、詳細に見ていくと、そのいかなる表現も見せかけに過ぎず、多くは日本政府が自分の都合によって解釈できる内容であることが分かる。例えば「密接な関係にある国」だが、「密接」とは何だろうか?また「放置すれば日本の安全に大きな影響を与える」だが、この影響とは非常に主観的なもので、線を引くことがが困難だ。安倍首相が集団的自衛権の解禁を決意していることは明らかで、この6条件はいずれも形式的なものに過ぎない。

専門家は、「安倍首相の憲法解釈見直し、集団的自衛権の行使を推進する方針が成功を収め、日本が武力行使の口を開けば、予想しがたい結果がもたらされる」と指摘した。同報告書が改正を求めている、いわゆる「他国を保護する集団的自衛権」とは、言うなれば日本に海外出兵、および多国籍平和維持活動への参加の権利を付与することであり、戦後確立された平和憲法の基盤が根底から揺るがされることになる。

朝日新聞は社説の中で、「改憲が議決されれば、憲法の唱える平和主義が形骸化し、魂が抜き取られるだろう」と指摘した。

中国外交部の秦剛報道官も、「日本の指導者は、口では積極的な平和主義を標榜しているが、実際に進めているのは軍拡・戦備主義だ」と批判した。日本の平和主義は徐々に瓦解しており、これを座視することはできない。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年5月19日

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