日本メディアの報道によると、2008年に登場したAAM-4B(99式中距離空対空誘導弾)の最大射程は100kmある。航空自衛隊は、AAM-4Bの自主探査距離はさらに長く、空中戦において事前に制御誘導モードにすれば、早期の離脱が可能となり、生存率は高まる。またAESAは、優れたシーキング角度と抗妨害能力を備え、敵の機体を発見する比率もさらに高くなる。
だが長所があれば短所もある。AAM-4Bの重量は222kgに達し、同類のミサイルの中では最も重い。「AESAレーダーは電気もよく食う。電気を与えれば遠くまで飛んで行くので、燃料を備えるほかない」。軍事評論家の張明の分析によると、米軍のAIM-120でも重量は150kg。AAM-4Bのこれほどの重さは、その機動性に疑問を投げかけるものとなる。「実戦では機体を見つけても追いつけないという苦境に陥る可能性がある」
李小健によると、遠くに見える敵に対して誘導モードを使うのは賢明とは言えない。敵の機体のレーダー警戒システムにひっかかり、相手側に離脱の時間を与えてしまうためだ。
「現在の中距離空対空ミサイルで最も怖いのはレーダー技術の向上ではなく、動力システムの向上だ」と張明氏は説明する。電気供給の困難により、ミサイル搭載レーダーの発展は行き止まりに来ている。ダブルパルスエンジンの採用は、ミサイルの射程距離を伸ばし、さらなる機動のエネルギーを与えるため、ノーエスケープゾーンがさらに広がることとなる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年6月24日