●派手な消費と心理状態との格差―中国人の消費はまだ未成熟
中国人の訪日観光ブームの背景には、円安傾向と中国人向けビザ発給要件の緩和という2大要因があると分析する人は多い。だが、中国人が日用品を熱心に購入している点から、新たな変化をうかがい知ることができる。業界関係者は、「中国人がぜいたく品を買い求めるのは、他人に見せたいという心理からで、見得からの消費行動だった。だが、今では、電気炊飯器であれ、温水洗浄便座であれ、いずれも家に置くものに人気が集まっている。これは、多くの人が、自分自身の生活そのものの質を重視し始めたことを示している。中国人がオーストラリアでメリノウールを買い、イタリアでガラス製品を買うのは、同じような心理状態の変化を反映している」と指摘した。
Neo氏は日本に着いた直後、折よく、日本人の眼に映った中国人消費者をテーマとした番組を見たという。彼は、「彼らの論点は3点に絞られていた。まず、中国人は大変金持ちであること、2番目は自分をとても大切にすること、3番目は、同一の商品を集団で購入することから、依然として群集心理が働いていることだ。多くの中国人は、それが自分にとって本当に必要かどうかについて十分吟味せず、他の人が買ったから自分も買おうという気持ちを持っている」と話した。
Neo氏は、以下の通り続けた。
中国人の経済力が高まったことで、ぜいたく品は「珍しいもの」から「どこにでもある普通のもの」に代わり、みんなは、余裕のあるお金を注ぎ込む新たな品物を追い求めるようになった。だが、中国人は、「成熟した消費者」からは、まだかけ離れた場所にいる。次の段階では、消費の二極化がさらに進むだろう。そうなると、現地の特色ある工芸品に対して、より多くの人の興味が集まると予想される。(編集KM)
「人民網日本語版」2015年3月3日