「ただ日本を観光したかっただけなのに、ちゃっかりした友人に代理購入を頼まれた。帰国時は、22キロの物品が入った大型スーツケースと、10キロの小型スーツケースを携える羽目になった。自分の洋服は入れられず、梱包して中国に送り返した。全くもって閉口した」―杭州に住む金さんは、沖縄に4日間滞在したが、うち丸1日以上は、友達から頼まれた品物のショッピングに費やさねばならなかった。銭江晩報が報じた。
●家族単位で中国語の買物ガイドがアテンド 日本の小売業がたちまち最盛期に
中国人による日本観光ブームは、一体どれだけ盛り上がったのだろうか?政府関係の統計データによると、今年の春節(旧正月)連休中、519万人の中国人が海外に渡航、うち8.7%が日本を訪れた。これらの人々は、約1125億円(約60億元)を日本で消費した。たとえば、東京の三越銀座店では、春節連休前の3日間、免税品の売上が昨年同期比3.4倍増となった。中国人の消費ブームによって、2月という日本の小売オフシーズンが、たちまち最盛期に転じた。
中国人が大挙して日本を訪れたことから、日本の各商店では、中国語による買い物ガイドの数も急増した。金融関係で働くNeo氏は、「同時に2つの団体が店舗に入り、計20人前後の買い物ガイドが対応にあたった。大体、1家庭に1人のガイドがつき、買い物に付き添ってくれる」と説明した。Neo氏は、「今回、約30人の団体ツアーが福岡を訪れ、一大スポット『キャナルシティ博多』でショッピングに精を出した。日本の商店も、中国人客に対応する準備を万端整えていた。たとえば、買い物ガイドは、故意に、価格帯がやや高めの商品を薦めてくる。それが最も顕著に分かるのは電気炊飯器だ。中国人客は、数人のグループで買い物しているため、1人が買えば他の人もつられて買うことが多く、売る側にとっては極めて効率が良い」と続けた。