記者は「タカタはどのような新措置を用意しているか。補償基金を設立する計画か。米国の消費者に対するのと同じように中国の消費者に対する用意はあるか(説明と謝罪)」との質問を電話とメールでタカタ広報担当者に提出したが、得られた回答は納得できるものではなかった。
環球網自動車チャンネルの記者がPR会社のSard Verbinnen & Coに質問を投げかけたところ、カギとなる問題への直接の回答は得られず、以下のようなピントのずれた答えが返って来た。
「有用と考えられる情報は次の通りです。先週初めの米上院公聴会で、タカタは保証基金を設立するかとの議員の質問に対し、公聴会に出席したタカタの代表Kevin Kennedyは、現在のところ確かな回答はできないと答えました。2週間以内に回答は得られるかと聞かれたKevin Kennedyはこれに同意しました。6月25日の記者会見でタカタ社長は、被害者への保障措置を検討していると言明しました。基金の設立など実施の仕方については検討中であり、確かな決定はまだなされていません」
タカタはいったい、欠陥製品被害の波及した中国人消費者に謝罪をする気はあるのか。環球網自動車チャンネルの追及を受けてもタカタは本題を避ける答えしか示さず、中国人消費者に向けて説明と謝罪を行うかについては明確な立場を示そうとしなかった
中国人消費者が知っておくべきなのは、米国家道路交通安全局によれば、タカタはすでにエアバッグに欠陥があることを認めているということだ。8人の死亡と100人以上の負傷もこれに関係することがわかっている。公表された事例によると、多くの死亡事故では、エアバッグが膨らんだ時に飛び出した金属片が動脈や喉を傷つけて死に至っている。