日本の安倍政権は軍拡を目指しているが、兵隊不足という難題に直面している。安保関連法案の成立、日米軍事一体化の推進などにより、若者が入隊を敬遠するようになっている。専門的に士官を育成する防衛大学でも戦争を嫌がるムードが蔓延し、多くの士官が卒業後も任官を拒否し、民間企業に就職している。海外メディアが22日に伝えた。
日本防衛当局のデータによると、応募者の減少により退役の穴埋めができていないことから、2013年までの10年間で自衛官の人数が1万3700人減少した。また日本経済の好転に伴い、就活に勤しむ防衛大学の卒業生も増加する見通しだ。
防衛部門は兵隊不足を補うため、PRで攻勢をかけている。メディアの宣伝のほか、教育界を通じて学生を集めている。自衛隊滋賀地方協力本部は今年9月、若い兵隊を集めるため、広告を掲載したトイレットペーパーを配布し世論を騒然とさせた。
これらのトイレットペーパーには軍帽をかぶったキャラクターと、「自衛官募集中、ネットで検索を、アクサスをお待ちしております」といった文字が印刷されていた。
この自衛隊から提供されたトイレットペーパーをトイレ内で使用したのは、現地の中学校1校のみ。一部の学生は面白いと思い、これを持って帰り保護者に見つかり、ホットな話題となった。当局は保護者のクレームを受け、このトイレットペーパーを回収した。
軍事専門家の世良光弘氏は、「安倍政権は軍拡を進め、自衛隊が危険な職業であることを示し、若者から恐れられている。陸上自衛隊の軍事演習は以前、森の中でサバイバルゲームをするようなものだったが、現在は大半が実弾演習であり、米軍と難易度の高い一体化訓練を実施しなければならない。自衛隊のリスクが拡大し、若者が入隊したがらないのも理解できる」と分析した。