日印がイランの港湾を共同開発、日本紙の「中国けん制」は誇張

日印がイランの港湾を共同開発、日本紙の「中国けん制」は誇張。

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発信時間: 2016-05-11 11:13:49 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

日本経済新聞(中国語版)は9日、「日本政府はインドと協力し、イラン南東部で港湾や工業団地などの開発計画づくりに乗り出す。中央アジアでも影響力を強める中国をけん制する狙いがある」と報じた。しかしイラン経済インフラ・交通省の専門家(以下、同専門家)は、環球時報の独占インタビューに応じた際に、「日本メディアは誇張した記事を掲載しているが、インドは日本とともにイランのインド洋における唯一の港湾、チャーバハール港を開発することを最終決定していない」と述べた。

同専門家によると、チャーバハール港は「中国・パキスタン経済回廊」の最終地点であるグワダル港から100キロしか離れておらず、日韓印がパキスタンの国境に近いチャーバハール港に興味を抱いていることは事実だ。チャーバハールはインド洋に繋がるオマーン湾と接しており、1992年よりイランの第1陣となる自由貿易地区になった。インド洋からアフガニスタンや中央アジアに至る貿易の要衝であり、イランのインド洋における唯一の大型港湾でもある。イランはチャーバハールを、グワダル港と競争する「ライバル」と見なしている。イランはインドやアフガニスタンと、チャーバハール港をアフガニスタンとの間の物流拠点とすることで合意している。また世界4位の天然ガス埋蔵量を誇るトルクメニスタンなどからエネルギーを輸送する貿易基地の建設についても、インドと議論を進めている。インドはイラン「東部回廊」のすべての建設工事を請け負おうとしているが、資金不足に苦しめられている。

環球時報の駐イラン特派員によると、日本はチャーバハールで大型製鋼所を建設する準備を進めているが、インドはチャーバハールの港湾建設を積極的に推進している。現時点で日本は確かにインドとの協力に期待しているが、インドはチャーバハールの港湾の経営権を独占しようとしている。同専門家は、「中国はこの港湾で、中国製品の輸出拠点を建設しており、工業団地の建設にも取り組んでいる」と述べた。チャーバハール港の当局者はインドの能力に期待しておらず、中国の港湾建設グループが第3・4期建設に加わることを願っている。またチャーバハール港の建設には誰もが加わることができ、インドとの契約は排他的な内容ではないという。

イラン政府は中印日韓がチャーバハール港、および関連プロジェクト(製鋼所、石油化学工場など)の建設に加わることを願っている。投資およびプロジェクト受注で競争を展開し、最低の価格により経済的収益を最大限に拡大しようとしている。同専門家は、「イランのロウハニ大統領は、卵を一つのかごの中だけに入れてはならないという、対外経済方針を持つ」と述べた。

中国の対イラン直接投資額は現在、約3億5000万ドルに上るが、日本は約1億4000万ドルとなっている。インドはチャーバハール港の開発に200億ドルを出資すると称しているが、「十分な優遇を前提条件とする」という。同専門家は、「日印のチャーバハール港共同開発に関しては、日本とイランが積極的だが、インドがやや消極的だ。日印の共同開発は一つの説に過ぎず、具体的な構想が実現されるかについては、インドのモディ首相の5月の訪問、安倍晋三首相の年末の訪問後に明らかになる。中国・パキスタン経済回廊はすでにグワダル港まで延長されている。イランは中国とパキスタンに対して、チャーバハール港と同回廊を連結させる意欲を示している」と話した。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年5月11日

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